ここに注目!環境法

【第14回】改正石綿則の新規制、6月にスタート!

環境コンサルタント 安達 宏之 氏
((有)洛思社 チーフディレクター)

前々回にお伝えしたように、改正大気汚染防止法による新しいアスベスト規制が平成26年6月にスタートしようとしています。
その対応に追われている企業も少なくありませんが、同時に、改正石綿障害予防規則についても把握して対応することが求められています。

3月31日、同月25日の労働政策審議会の答申を受けた形で、石綿障害予防規則(石綿則)が改正されました。

施行日は6月1日となりますが、改正事項は大きく2つあります。

一つは、建築物の解体などにおいて、吹き付けられた石綿の除去等の措置を強化したことです。
具体的には、集じん・排気措置について、排気口からの石綿漏えいの有無の点検が必要になりました。また、作業場所に前室を設置するとき、洗身室と更衣室を併設しなければなりません。さらに作業開始前に、ろ過集じん方式の集じん・排気装置の使用によって、前室が負圧に保たれているかどうかを点検することも求められるようになりました。

もう一つは、石綿を含む保温材、耐火被覆材、断熱材の措置を強化したことです。
石綿粉じんが発散するおそれがある場合で、労働者が就業する建築物などについては、保温材、耐火被覆材などの除去、封じ込め、囲い込みなどの措置を行わなければなりません。建築物の貸与を受けた複数事業者が共有する廊下などについては、貸与者が措置をとります。労働者が臨時に就業する建築物などについては、労働者に呼吸用保護具などを使用させます。封じ込めや囲い込みの作業に労働者を従事させる場合は、事前調査の実施や、作業計画の策定なども行うことが求められます。

また、改正石綿則が公布された3月31日には、労働者の石綿ばく露防止措置の実施に係る技術上の指針も改正されました。
隔離等の措置や集じん・排気装置の稼働状況の確認・保守点検、漏えいの監視、労働者が石綿等にばく露するおそれがある建築物等における留意事項などの詳細が定められているので、こちらもチェックが必要です。

大気汚染防止法の所管は環境省、石綿障害予防規則の所管は厚生労働省と、所管が分かれているために、情報もバラバラに出てきています。
うっかり見過ごすことなく、両方の改正にしっかりと目配りすることが大切です。