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レジ袋有料化の義務化、2020年7月スタート! ~規制対象をしっかり確認する

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環境コンサルタント
安達宏之 氏

  2020年7月1日からレジ袋有料化が義務化されます。

 この義務の根拠となる法令とは、「小売業に属する事業を行う者の容器包装の使用の合理化による容器包装廃棄物の排出の抑制の促進に関する判断の基準となるべき事項を定める省令」(平成18年財務・厚生労働・農林水産・経済産業省令第1号)です。これが2019年12月27日に改正され、レジ袋有料化が義務付けられることになりました。

 レジ袋有料化義務化に至った経緯を見ると、国内外におけるプラスチック対策を求める声に押される形で、2019年5月31日に策定された「プラスチック資源循環戦略」を押さえることが重要であることに気づきます。

 この戦略では、資源・廃棄物制約、海洋ごみ対策、地球温暖化対策等の幅広い課題に対応しながら、プラスチックの資源循環を総合的に推進するために様々な施策が打ち出されてました。
 そして、この中で、リデュース等の徹底に関連する取組みの一環として「レジ袋有料化義務化(無料配布禁止等)」が掲げられたのです。

 その後、経済産業省と環境省の合同の審議会において議論が進められ、上記改正に至ったのです。

 改正省令におけるレジ袋有料化義務化のポイントは、図表の通りです。

レジ袋有料化義務化(2020.7~)のポイント

1 規制対象者
(指定容器包装利用事業者)
小売業者
⇒各種商品小売業、織物・衣服・身の回り品小売業、飲食料品小売業、自動車部分品・附属品小売業、家具・じゅう器・機械器具小売業、医薬品・化粧品小売業、書籍・文房具小売業、スポーツ用品・がん具・娯楽用品・楽器小売業及びたばこ・喫煙具専門小売業
2 有償化の対象となるレジ袋(原則) 商品の販売するにあたり、消費者に提供するプラスチック製の買物袋で持手が付いているもの
3 規制対象の例外 ①繰り返し使用が可能な厚手(50マイクロメートル以上)のプラスチック製の買物袋で表示付き
海洋生分解性プラスチックの重量の割合が100%で表示付き
バイオマス素材の割合が25%以上で表示付き

 まず、小売業者は、商品の販売に際して、原則として、消費者にその用いるプラスチック製の買物袋を有償で提供しなければなりません。
 ただし、持手が付いていないものや、次に掲げるものは除かれます。

①繰り返し使用が可能なプラスチック製の買物袋のフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のものであって、その旨が表示されているもの

②プラスチック製の買物袋のプラスチックの重量に占める海洋で微生物によって分解が促進するプラスチックの重量の割合が100%であるものであって、その旨が表示されているもの

③プラスチック製の買物袋のプラスチックの重量に占めるバイオマスを化学的方法又は生物的作用を利用する方法等によって処理することにより製造された素材の重量の割合が25%以上であるものであって、その旨が表示されているもの

 改正省令が公布された2019年12月27日には、さらに具体的な実施方法などの指針を示した「プラスチック製買物袋有料化実施ガイドライン」が公表されています。  実務的には、この指針に沿って対応を検討することが望まれます。

 例えば、ガイドラインでは上記①~③についての表示方法を次のように示しています。

①厚手のレジ袋の表示
フィルムの厚さが50マイクロメートル以上であり、繰り返し使用を推奨する旨の記載若しくは記号
例)「この袋は厚さ50μm以上であり、繰り返し使用することが推奨されています」

②海洋生分解性レジ袋の表示
海洋生分解性プラスチックの配合率が100%であることが第三者により認定又は認証されたことを示す記載又は記号

③バイオマス素材のレジ袋の表示
バイオマス素材の配合率が25%以上であることが第三者により認定又は認証されたことを示す記載又は記号

 さらにガイドラインでは、有料化義務化の対象となる買物袋かどうかを判断する具体的判断の目安も示しています。
 例えば、「商品を入れる袋か否か」について悩んだ場合、ガイドラインにおける次の記載内容が参考になるかもしれません。

●対象とはならないものの具体例
〇中身が商品でない場合
・ 景品、賞品、試供品(表示等により明確に通常の商品と区別できるもの)、有価証券(商品券、ビール券等)、切符・郵便切手・入場券・テレフォンカード等の役務(サービス)の化体した証券を入れる袋
〇役務の提供に伴う場合
・ クリーニングの袋

 プラスチック問題は、もはや待ったなしの状況です。
 世界全体では、年間数百万トンを超える廃プラスチックが海洋に流出し、2050 年までに魚の重量を上回るプラスチックが海洋環境に流出するという予測まで出されています。
 国内の状況も深刻であり、日本は、ワンウェイの容器包装廃棄量が一人当たりで世界第2位となっています。
 そうした中での今回のレジ袋有料化義務化という施策が、日本のプラスチック対策の最終形だと思っている人は決して多くはないでしょう。むしろ世界では、レジ袋配布禁止の動きが盛んになっているほどなのです。

 このように考えると、今後のプラスチック対策はさらに厳しくなることを念頭に置きつつ、各企業ではできる限りプラスチック使用量の削減に自主的に取り組んでいくことが経営判断として求められていることでしょう。

 また、現在、新型コロナウィルス感染症が世界的に流行し、国内でも事業活動に大きな支障をきたしています。
 これに注目が集まり続けるのもやむを得ないとはいえ、今回のプラスチック問題や地球温暖化問題などの環境問題が消えて無くなってしまったわけではありません。
 新型コロナの収束後、再び環境問題に注目が集まることは容易に想像がつきます。いまのうちからしっかりとした準備を怠らないようにしたいものです。

◎「レジ袋削減にご協力ください!」(経済産業省)
⇒ https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html   

(2020年5月)

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