森林保全
森のこれからを考えること。
それは、人の未来を考えること。
木材、防災、生き物たちの住処、きれいな水、景観・・・森は私たちにとってなくてはならない存在です。
このかけがえのない資源を、利用しながらもどのように守っていけばよいのか。
全国29か所、約8,170ヘクタール(甲子園球場約2,100個分)の社有林を核とした、100年先を見据えた森づくり。
それは、100年続く企業を目指す当社グループのシンボルとなる事業です。
保有林について
全国の社有林
当社グループの社有林は、⼦会社の総合農林が所有し、持続可能な森林経営を⽬指して管理を⾏っています。100年先に健康な森を引き継ぐために、国内外の賛同者の皆さまと共に、森と⼈の未来を考え、地域共⽣に向けた取り組みを続けています。
※1 ⼤栄環境 宮崎三股⼭林の特定エリアが「⾃然共⽣サイト」として環境省認定を受けました。
主な社有林
持続可能な森林経営
森林保全事業は「事業の永続性を⾼め、環境創造企業として進化する」という⼤栄環境グループの経営ビジョンに合致したシンボル的事業として位置づけ、林産物の⽣産、⽣物多様性の保全、地域連携の景観整備・防災などの地域共⽣に向けた取り組みを続けています。
森林保全協定
森林環境保全への貢献、地域社会の発展への寄与を⽬的に、
⼤栄環境(株)と(株)総合農林は、2016年10⽉に宮崎県三股町と環境保全協定を締結しました。
同町内の社有林において、森林保全活動が適切に実施できるよう森林調査、路網整備、ボランティア活動などに取り組んでいます。
⽣物多様性の保全
⾃然共⽣サイトの認定(サイト名:⼤栄環境宮崎三股⼭林)
2023年10月6日、宮崎県三股町にある連結子会社の(株)総合農林社有林の特定エリアにおいて、「自然共生サイト」の認定を取得しました。「自然共生サイト」は、民間企業や団体の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている場所を対象に、保全価値や管理計画といった基準を満たした区域(サイト)を認定する環境省の制度です。
この認定により、希少種などだけではなく広く生態系に意識を向けることが社会の持続にもつながる、という想いを一つの形にすることができました。2030年ネイチャーポジティブ※に貢献するため、地域の関係者や専⾨家等と協働し、認定サイトのモニタリング管理、⽣物多様性のための⼿⼊れなどを継続して⾏っています。
※ 2030 年ネイチャーポジティブ: 生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せること
<モニタリング調査の実施>
季節ごとの開花時期に合わせ、認定サイト内の定期的なモニタリング調査を実施しています。調査には、地元の専⾨家にもご同⾏いただき、発⾒した植物の同定や位置情報などの記録を⾏っています。
また、モニタリング調査によって発⾒した植物情報は森林GISとも連動させ、昔からの林業地である⼤栄環境宮崎三股⼭林において、間伐エリア・⽅法などを検討するための判断材料の⼀つに活⽤しています。
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調査の様子
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希少種の開花の様⼦
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⾃然共⽣サイト認定ロゴ
防災活動
2004年および2011年の台風により、社有林である三重県の大台山林で10ヘクタールの山崩れが発生しました。復旧工事は三重県の公共事業により行われていますが、私たちは県と協働して通常の工事メニューに加え、防災と生物多様性の機能のさらなる向上を目的に森林再生事業(大台プロジェクト)に継続的に取り組んでいます。また、宮崎県三股町の社有林は希少植物や南限種の宝庫でもあり、生物多様性の観点から、これらの種およびその生態系の保全のための調査を進めています。
大台プロジェクト
2016年度~2023年度の期間、自然配植法を取り入れ、崩落土砂の堆積地に様々な地域性苗木を植栽して多様な森を育成するプロジェクト。防災・生物多様性と同時に環境教育を兼ねて、当社グループの職員が苗木づくり(種採り・育成)および植栽の一部を担っています。
コンサルティング業務
総合農林では、所有されている山林の売却についてのご相談を承っております。山林の評価は一般宅地や開発用地の不動産鑑定とは異なり、林業技術および森林管理の知識や経験が必要となります。総合農林では専門のスタッフが、机上調査や現地調査に基づき山林の客観的な価値を算出いたします。是非お気軽にお問い合せください。