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その11「委託基準1」

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BUN 環境課題研修事務所
長岡文明 氏

このシリーズのアシスタント、サッカー大好き。夏久愛(なつくあい)です。
一昨年度入社の3年目で、総務部環境管理課で、グループ企業を含めての廃棄物管理を担当しています。
廃棄物処理法は難しくて、どんなことに注意していけばよいのか、まだまだ判らないことも多いので、「排出事業者がやっちゃいそうなミス」なんかを中心に教わっていきたいと思います。
前回、前々回は、「帳簿」の話でしたね。
今回はどんな話ですか?
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今回は「委託基準」について話そうかと思っているんだけど、その前に、このシリーズも長くなったので初回にお伝えしていることをもう一度いいかなぁ。
どんなこと?
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このコラムも10年経ちまして、たいていのことは取り上げさせていただきました。アイさんは初めてのことかも知れないけど、前前任者のリサさん相手に基礎知識はもちろん、けっこうな応用までお伝えしてきています。なので、初心者の方はもちろん、バックナンバーをまだご覧になっていない方には「教えて!BUN先生!」はじめ是非一読いただきたいのと、どうしても同じ事をお伝えしてしまうけど、それは許してねってこと。
なんだ。それなら大丈夫ですよ。アイはそんなに深くは読んでないから重複しててもかまいませんよ。
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えぇぇ、それはそれで腹立つけど。じゃ、そんなことで初心に戻って基礎知識も含めて話していくよ。
法律で規定している排出事業者の「委託基準」ってどんなことが規定されていたかな。
(おっと、いきなりの質問。なんて答えようか。(^_^;))数多くのことが規定されているので一言では答えられないわ。
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まぁ、細かな規定となると数多いかも知れないけど、じゃ、政省令や通知で規定されていることは除外して、法律で規定されているのは?
ごめんなさい。改めて聞かれると明確にはわかりません。
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産業廃棄物の排出事業者の義務は廃棄物処理法第12条で規定しているんだけど、委託基準は第5項、第6項、第7項。特管産廃については第12条の2、第5項、第6項、第7項で同じように規定しているんだ。
法律ではたった3項なんですか。
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じゃ、復習も兼ねて、どんなことが規定されているか簡潔に述べてみて。
(ペラペラ、法令集をめくる音)第5項は「許可業者に委託しろ」、第6項は「政令の基準に従え」、第7項は「処理状況の確認」と言ったところかな。
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そうだね。第5項は括弧書きがいくつも出てきて、廃棄物処理法の中でも欠格要件に次いで解読が難しい条文なんだけど、よく出来ました。たったこれだけだから、そう難しいことじゃないよね。
センセ、第5項、第7項はそうかもしれないけど、第6項で規定している「政令の基準に従え」、これが大変なんですよ。
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(^o^)、ばれましたか。じゃ、ついでだから、この「政令」も、どんなことが規定されているか簡潔に述べてみて。
えっと、政令の第6条の2の各号ですね。これは第6号まであるんですね。
第1号は「収集運搬は許可の<事業の範囲>に含まれるものに委託しろ」、第2号は「処分についても同じ」、第3号は「輸入産廃の例外的な事項」、第4号は「委託契約書」、第5号は「契約書の保存期間」、第6号は「再委託承諾書の保存」ですね。
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第1号、第2号の「許可の<事業の範囲>に含まれるものに委託しろ」と言うのは、どういうことだったかな?
これは基礎知識の「処理業許可」でも勉強したので自信あるわ。「許可」と言っても、全ての種類の産廃を、どんな処理してもいい訳ではない。そこで、許可は産廃の種類や処理の種類を限定している。たとえば、「汚泥の脱水」とか「廃プラスチック類の破砕」とか。これが<事業の範囲>です。法律の第5項では「許可業者に委託しろ」と規定しているけれど、許可持っていればどういう許可でもいいと言うことでは無く「産廃の種類」や「処理の種類」がちゃんと合致する許可業者に委託しなさいってことですね。
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大正解。勉強してるね、偉いぞ。
えっへん(*^_^*)、第3号の「輸入産廃の例外的な事項」はうちの会社では関係しないし、世の中でも限られた方しか関係しないと思うのでちょっと飛ばして、第5号の「契約書の保存期間」と第6号の「再委託承諾書の保存」はどちらも省令で「5年間」と規定しているので、そう判らないことは無い。問題は、第4号の「委託契約書」ですね。
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そうだね。委託契約書については、政令と省令で細かな事項も規定してあるので、「委託基準」と言えば「委託契約書」みたいなもんですからね。でも、その前に普通の産廃の委託基準では規定していない事項が、特管産廃の委託基準にはあるんだけど、それは知ってるかな?
どれどれ?(ペラペラ、法令集をめくる音)。普通の産廃の委託基準が政令の第6条の2、特管産廃の委託基準が政令の第6条の6ですね。第6条の6第2号には「前号に定めるもののほか、第六条の二各号の規定の例によること。」って規定しているから、特管産廃でもほとんどの事項は普通産廃と同じなんだけど、「前号」、つまり第1号に規定していることだけは「違う」ってことですね。その第1号がこれ↓です。
一 特別管理産業廃棄物の運搬又は処分若しくは再生を委託しようとする者に対し、あらかじめ、当該委託しようとする特別管理産業廃棄物の種類、数量、性状その他の環境省令で定める事項を文書で通知すること。
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そのとおり。法令の見方も慣れてきて、アイさんも中堅職員の仲間入りだね。委託基準で普通産廃と特管産廃で唯一違うのがこの第1号だけと言ってもいいでしょう。
「特管産廃の種類、数量、性状等を明らかにした書面の事前提出」ですね。これは普通産廃には無いんですね。
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はい。特管産廃は普通産廃に比較し、やはりリスクが高い。だからこそ「特別に管理が必要」なので委託する前に文書で受け手の業者さんにお知らせしなさいって規定です。
ただ、現実的には度重なる改正の結果、普通の産業廃棄物の委託でも同じような規定が出来ています。
それはどのような規定なのでしょうか?
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委託契約書の項目については、後の回に取り上げるつもりなのですが、次の事項があります。
省令(委託契約書に含まれるべき事項)
第八条の四の二
六 委託者の有する委託した産業廃棄物の適正な処理のために必要な次に掲げる事項に関する情報
イ 当該産業廃棄物の性状及び荷姿に関する事項
ロ 通常の保管状況の下での腐敗、揮発等当該産業廃棄物の性状の変化に関する事項
ハ 他の廃棄物との混合等により生ずる支障に関する事項
「適正な処理のために必要な情報」として具体的に「性状」はもとより、その変化についてや、混合の支障まで契約書に記載しなければならないんですね。程度の違いはあるかもしれませんが、ここまで来ると特管産廃の「事前通知文書」と大差無い感じですね。
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さらに、令和7年の改正でこの「適正な処理のために必要な情報」として1項目追加された。
どんなことですか?
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条文としては長いのでその主旨だけお伝えしておこうかな。いわゆるPRTR法の届出事業所で該当物質が基準値以上含まれる産業廃棄物についてはその「物質の名称及び量又は割合」も契約書の法定事項としたんだね。
PRTR法って詳しくは判らないんですけど、たしか、健康や環境に被害のおそれのある物質を把握しようという法律でしたね。
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そのとおり。この第一種指定化学物質というのは、廃棄物処理法で規定する特管産廃産業廃棄物とは違う物質(一部同じ物質もありますが)なんだ。有害な物質が含まれることにより特管産廃になる廃棄物を「特定有害産業廃棄物」って言ったでしょ。この特定有害産業廃棄物になる有害物質は全部で26物質なんだけど、第一種指定化学物質は現在500を超える物質が指定されている。
となると、害になりそうな物質を含んでいる産業廃棄物なら委託契約書で明示しなければならなくなった訳ですよね。それに委託契約書は「事前に締結」ですから、なるほど、それだと特管産廃の「事前通知書」と同じような状況ですね。
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前述のようにPRTR法関連の項目はPRTR法の届出事業所に限定ではあるものの該当している届出事業所は令和7年の時点で全国に約35,000あるようなので、この物質については、ほとんど網羅されていると言ってもいいかもしれないね。
受け手側の業者としては、何が入っているか判らない産業廃棄物を渡されたんじゃ、それ以降の処理にも困るわけだから、必要な情報を伝えるってことは重要な事よね。
まだまだ、「委託基準」について入口って感じではあるけど、長くなったので続きは次回ってことにして、今回の「まとめ」をして下さいな。
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1.産業廃棄物の委託基準は廃棄物処理法第12条第5項、第6項、第7項。特管は第12条の2。
2.第5項は「許可業者への委託」、第6項は「政令の基準の遵守」、第7項は「処理状況の確認」
3.第6項の「政令の基準の遵守」の政令は「第6条の2」。これは第6号まである。
4.第1号、第2号は「許可の<事業の範囲>に含まれるものに委託しろ」。
5.第5号は「契約書の保存期間」、第6号は「再委託承諾書の保存」でどちらも5年間。
6.特管産廃特有の委託基準は「事前通知書」
7.普通産廃も度重なる改正で事実上委託契約書の中で「事前の情報の伝達」を規定。
こんなところかな。
ふぅぅ、これだけでもだいぶ復習した感じです。次回もよろしくお願いいたします。
皆さんも予習、復習とともにアイナックの応援もよろしくね。今シーズンはリーグ優勝を果たしました!たくさんの応援ありがとうございました! 身体を休めたり、リフレッシュしたりして来シーズンに向けてレベルアップしていきたいと思います。これからも一緒に応援していきましょう!!
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(2026年06月)

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