2025年6月に成立した改正資源有効利用促進法が、2026年4月に施行されます。
過去の本欄で改正資源有効利用促進法を法案段階でご紹介し、これは資源循環分野の法律でありながら、「脱炭素」のために再生資源の利用義務化を図るものであることを解説しました(「『脱炭素』で、資源有効利用促進法も改正 ~GX推進法・資源有効利用促進法の改正②」参照)。
では、「再生資源の利用義務化」とはどのようなものなのか。
2025年12月12日に本法施行令が改正され、また、審議会等においてその具体的な内容が明らかとなったので、今号では、その詳細を解説します。
まず、改正法における規制を確認すると、そのポイントは2つあります。
一つは、再生プラスチックの利用を促進すべき所定の製品について、主務大臣が、対象製品の製造・販売等をする事業者の判断基準を定めるので、対象事業者は判断基準に沿って対応することが求められます。対応が不十分な場合は、主務大臣により指導・助言が行われることがあります。
もう一つは、対象製品の生産・販売量が一定規模以上の事業者に対して、計画の提出や定期報告が義務付けられます。計画の未提出等の場合は罰金が課されるなどの罰則もあります。
こうした規制の詳細は、次の図表の通りです。
改正資源有効利用促進法における再生プラスチック利用義務化の概要
■規制のポイント1
|
||
| 1 | 指定脱炭素化再生資源利用促進製品 |
|
| 2 | 判断基準 |
|
■規制のポイント2
|
||
| 3 | 一定規模以上の事業者 | ※No.1で提示した製品ごとに以下の年間製造・輸入量 ①プラスチック製容器包装:1万トン以上 ②ユニット形エアコンディショナ、テレビ受像機、電気冷蔵庫、電気洗濯機:各5万台以上 ③自動車:1万台以上 |
| 4 | 計画・定期報告 | 〇毎年度9月末日までに、省令の定める様式により提出する(原則) ※最初の計画の提出は、2026年10月1日以後最初に開始する事業年度から適用 〇計画の様式における記載事項: ・再生プラスチックの利用の促進に関する目標(例:製造する指定脱炭素化再生資源利用促進製品に係る再生プラスチックの利用量/利用率) ・計画内容(技術の向上その他) 〇定期報告の様式における記載事項: ・再生プラスチックの利用量/利用率 ※国産再生プラスチックの利用量の記載欄もある ・再生プラスチックの利用量/利用率が前年度に比べ改善できなかった場合の理由 ・計画内容(技術の向上、二酸化炭素排出量の削減〔任意〕、その他) |
出典:産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 資源循環経済小委員会 脱炭素化再生資源利用ワーキンググループ(第2回)事務局資料(経済産業省) をもとに作成
今回の規制の対象は、主に、①プラスチック製容器包装、②家電4品目、③自動車の製造事業者と輸入販売事業者となります。
ただし、①のプラスチック製容器包装であれば、食品(ペットボトル以外)や医薬品は除かれます。また、11種類の商品の容器を指すとされています。
②の家電4品目とは、ユニット形エアコンディショナ、テレビ受像機、電気冷蔵庫、電気洗濯機となります。
③の自動車は、自動車リサイクル法の対象となるものを指し、ただし自衛隊法施行令第157条に規定する自動車は除かれています。
改正法への対応を検討する際は、こうした規制対象への該当有無をまず確認すべきでしょう。
次に、計画や定期報告の対象事業者については、上記の対象製品の年間製造量・輸入量の規模で決めることになっています。
具体的には、上記の製品ごとに、①プラスチック製容器包装は1万トン以上、②ユニット形エアコンディショナ、テレビ受像機、電気冷蔵庫、電気洗濯機は各5万台以上、③自動車は1万台以上です。
これらに該当する事業者は、いわば本改正の最大の規制対象となります。
計画や報告の記載項目には、「再生プラスチックの利用量/利用率」があり、報告事項には、国産再生プラスチックの利用量の記載欄もあります。
今からデータの集計を行うとともに、計画内容の検討を進めていくべきです。
改正法の施行とともに、再生プラスチックを製品に利用していく動きは高まることでしょう。
製品中のプラスチックの使用削減はもちろんのこと、製品中の再生プラスチックの利用率向上も製品設計時の新たな項目になったと捉え、前向きに取り組むことが肝要です。
◎「「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定されました」(経済産業省)
⇒ https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250225001/20250225001.html
(2026年02月)


